~Club Amour~

夜光の階段・原作とドラマ

2010 - 01/04 [Mon] - 18:49

夜光の階段 (上) (新潮文庫)夜光の階段 (上) (新潮文庫)
(1985/01)
松本 清張

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あ~疲れている・・・・
すごい勢いで『愛し君へ』を見ています。
友達が「またテレビ見ているの? 出てきなさい」というけど、もう知らんって感じ。
見終わったら感想を書きたいので、その前にこちら仕上げておかないと。

クリスマスのお休みにやっと原作を読むことができました。
あんなに嵌った、嵌ったといって今更なんですが
ネットで買うと、藤木・道夫くんの帯がついてこないかもと思ったので
夏に帰国した時に買って、その後、ドイツ、それから禁・日本語で
ず~っと読みたくてウズウズしていました。

が・・・・
天下の松本清張相手にブツブツいいたい女がひとり・・・


というよりも、原作を純粋に楽しめない大きな理由が・・・
私は既に、佐山道夫が村岡とも子さんを殺しているのも
その後、次々と殺していくのも知っているので
推理小説として成り立たないということ。
私は、人物描写とか、佐山道夫がどうやって追いやられていくのかとか
ドラマとの違いなどを楽しむしかないのでしょうがない。

読み始めて気になったのが、女達の扱い。
波多野さん37歳。枝村幸子27~8歳。
ものすご~くオバサンに描かれています。
27、8で結婚しないのも、とてもめずらしいらしい。
ドラマの時に‘原作が書かれた時代は男の美容師がめずらしかった’と何かで呼んだし
設定は一応現代でも、道夫くんの洋服とか‘昭和のかおり~’だったので
昭和30~40年代前半と思ってはいたけど、酷い・・・
当時の20代後半~30代ってこんな風なのかしら?
当時って、実際これいつよ?と思って、裏を見ると
‘昭和60年刊行’って・・・ え??
でも、単行本がということで、原作は何かに連載されているはずなので、ちょっと前かしら?
と思っている時に、藤木さんファンブログを覗くと、週刊松本清張情報で原作は昭和56年とあった。
昭和56年って・・ いつ? 1981年・・・ え~っ!
(私の人生、ロンドンに行くと決めた1978年から西暦)
81年って?・・・・ 美容師の男の人・・ 結構いなかった?
仲良しの美容師(男)が83年に働いていたお店の店長も他の人も、男性が多かった。
そしてオバサン達。30代でこんなにオバサンだったのかしら?
結婚適齢期は、既に27、8歳で、この小説の枝村幸子ほど酷い売れ残り扱いはされてなくない?
いや、私は10代だから知らないけど、その年代の人はピリピリ感じていたのか?
というか、まぁいまだに20代後半になると結婚に焦る人がいるから今も同じなのか?
とグダグダ考えながら読んで、ふと下巻の解説を見ると・・・
‘週刊新潮昭和44年~45年連載・原題「ガラスの鍵」’とあった。
そうよね・・・ 昭和40年代でしょう。
あ~スッキリした。

スッキリしたところで、気分を変えて読みたいところだけど
雅子と幸子だけではなく、竹崎弓子さん以外登場人物の誰も美しくない。
道夫くんを藤木さんが演じることで
「原作はイケメンのホストみたいな男じゃなかった」といわれていたので期待もしていなかったけど
彼のカットの腕がすごくよく、それでみな魅かれるという噂も
褒めているセリフがちょっとあるぐらいで、
なんかよくわからないうちに女が群がっていた。

そしてこの男・・・全く同情をする気になれないのが
誰のことも愛しておらず、本当に利用するために女と関係を持つ。
ドラマの道夫くんは、幸子のことをすごく好きだったし
フジコも最後はとても愛おしく思っていたし
雅子はお金だけだったかもだけど、
長い付き合いでウザイと思いながら、ちょっと情があったんじゃないか?という雰囲気もあり
とにかく!雅子と幸子は、道夫くんに殺されて本望だったでしょうって思ったんだけど
原作の佐山(これから原作は佐山、ドラマは道夫くんということで)には
誰も殺されたくなかっただろうなって思った。
だから最後の死に方が・・
桑山の想像通りに、佐山はフジコを殺そうと湖に行ったのに
事故で枝にひっかかってしまって死んじゃったとすれば
‘女達に呪われた’ということで、辻褄はあうんだけど。

そして佐山は、カワイクないのよね。
ドラマと同じような行動はしているけど、どっか計算高い感じ。
道夫くんはいきあたりバッタリで、そのマヌケさが可愛らしく
ドラマを散々貶していた人も、最後は「ここまできたら逃げ延びてくれ~」と思う愛されキャラだった 笑
それは、もしかしたら、日本人の好きな‘親に捨てられた子’効果もあったのかな?

父親は、どちらもしょうもなさそうだったけど
道夫くんが母親に捨てられたのと違って、佐山の母親は亡くなっている。
母親がいなくて‘かわいそう’は一緒だけれど、
捨てられたのと、亡くなってしまったのとでは、子供が心におう傷が違うはずで・・・
佐山がそこまで冷酷に女を利用するのは納得がいかない。
佐山は、昭和40年代半ばに20代半ば~後半ということは
戦時中に生まれているわけで
父親が戦争で死んだ人、戦争のストレスでアル中の人も結構いただろうし
母親がその間働き過ぎて死んだ人は多かっただろうし
まわりに不幸な人がもっといた可能性もあ。
家庭環境というより、自分で冷酷になったような感じが、同情できないポイント。
それに比べ、道夫くんは母親に捨てられている。
人生で初めて信じたい人に裏切られているわけで
女の愛し方、いや女だけではなく人の愛し方を知らずに生きてきた。
幸子を好きになっても、どう愛していいのかわからず
その不安が幸子を狂わせてしまったのでは・・と思うと、やはり可哀相さ倍増。

さらに、佐山に全く愛着が沸かないのは、雅子さんが醜過ぎたのもある。
いくらなんでも、お金だけのために、そんな醜い女と、と思うと、軽蔑しちゃうわけで
でも、男の人は、そこに男の根性とかロマンとか感じるのかもだけど。
しかし、雅子さん。30後半で・・ 醜いよ~。
1回見たら、通りすがりでも覚えちゃうほど太っているって、どんだけ?

福地フジコもすごい顔に描かれている~。
これでもかっていうぐらい、醜い人になっている。
幸子はさすがに、他人が見たら綺麗っぽいけど
肌の衰えや痩せ具合、作者の幸子への憎しみが感じられる。

なんでもいいんですが、醜い人のアラシで、目がすごく疲れる本。
テレビはもちろんだけど、漫画も本も・・・
現実にはあまりいない目が喜ぶ人が欲しいのよね。

そして、この女達の嫌なのは、みんな‘あんた’っていうの。
あんた・・という二人称使いますか?
すごく怒って、さらに急いでいる時・・ 泥棒を捕まえる時とか
冗談ではいうかもだけど・・ あんた・・・
以前、NHKのドラマ『監査法人』で
塚本くんが演じる主役が、上司をあんたと呼んでいてビックリしたけど・・
この本の女性達、みんな‘あんた’なのは何故?
雅子さん。ご主人が証券会社社長だけど、もともとは雅子さんのお家がお金持ちだった。
お嬢様、いくら醜くても、お嬢様が‘あんた’? 成り金?

幸子。高学歴のキャリアウーマン=知的な女。
それで‘あんた’ってありかなぁ?
死に程好きな男を‘あんた’。
ただ、この女はものすご~く佐山をバカにしている。
まるで奴隷のように扱っているから‘あんた’なのか。
でも、そんなにバカにしているのにどうして好きなのかも謎。
プライドが高いから男のいいなりにはなりたくないということらしいけど
本当にプライドが高い女というのは、自分以下の男といたくなくない?
ついでに、見下している男からのお金を取ろうとか・・・・
この幸子は、中途半端にプライドが高い感じが・・
ドラマは、最初は男にすがっていきたくない・・だったのね。
そのうち金、金いい始めたけど・・・
あれはなんか、道夫くんのお金が欲しいというよりは
敏腕マネージャーというのを見せびらかしたいのと、
嫉妬が混じっておかしくなった感じだった。

そして、本のビックリは・・・
ドラマにもマシて、みんながペラペラしゃべり過ぎる。
幸子が女性回廊の名刺を持って、いろいろ動くけど
ああいうのって、いくらでも偽造できるわけで・・・
どいつもこいつも、なんでそんなにしゃべるの??
と、まぁそこは、昭和40年代の平和な日本と
今の時代に生きる人の違いなんだろうけど・・・
岡野も、あんな友達裏切っちゃって、しばらく刑務所入っててって感じだし、
岡野だけじゃなく、佐山、雅子、幸子、フジコ・・ 誰にも同情できずに終りました。

この本を読みながら思ったのは・・
とりあえず、漫画や本が原作のドラマ、私は最初に原作を読まないほうがいいということ。
最初に原作でイメージができちゃうと、ドラマを純粋に楽しめないみたい。
ドラマを楽しんだ後に原作を読むと、それは原作次第なのよね。

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ごめんなさい。どっから昭和56年で出てきたんでしょうね(^^;
週間松本清張にも書いてあったし、単行本にも書いてありましたよね。
今頃だけどblogに訂正入れておきました。
こちらは地方(田舎)なんで昭和60年代に姉が28で結婚したときは散々行き遅れと言われましたが(^^;

先に原作はざっと読みましたが、あまり惹かれるものはなかったです。
魅力ある登場人物がいませんよね。女性像が今と全然違うしね。今の37歳なんてホント若くて綺麗です。ミステリーとしても清張作品にしては中途半端だし。
周りで面白いと言っている人一人もいなかったです(^^;
ドラマが終わったあとで原作を読んで面白いと書いている人がいるのは不思議でした。
NHKで谷原さんが清張の「顔」をやっていて、夜光とよく似た話なんですが、ドラマも小説と同じ時代の昭和40年代にしていたので違和感なかったです。
今の時代で美容師として成り上がるという話はちょっと無理があったかなと思います。

「愛し君へ」見ているんですね。感想楽しみにしてますね。
「愛し君へ」でも外伝(外伝というかもうひとつのというか)書きました。とある回を見て沸々と書きたくなってしまったので(^^

まりりんさん♪

昭和56年は・・・
原作の連載を『夜光の階段』としてハードカバーで出版した年と思われます。
連載から10年、しかもタイトルを変えてというのはなんだったんでしょうね。
よくあることなのかしら?

60年代に28歳で行き遅れですか!?
そしたら40年代は、原作のようにすごい怪しい人の扱いだったんでしょうね。こわぁ~。

ドラマの後に読んでおもしろいという人もいるんですね。
読書のプロなのかしら?
佐山の殺人もわかっているのに、おもしろいといえるのは読者にも読む才能が必要ですよ。
登場人物は本当に魅力的じゃなかったし。

今の時代の美容師でも良いとは思うんですが
だったら全部今風にして、めちゃめちゃオシャレにしちゃった方がよかったような気がします。
昔と現在の混じりがビミョー。

愛し君へはヤバイです!
涙流し続けで大変なことになってますよ。
高野部長同様、これを見てたら、もっと前から藤木ファンだったはずです。
外伝の所在を先ほどチェックしました(笑)
ドラマが終ったら出没します♪

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